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本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農業者戸別所得補償法案(平野達男君外四名発議)
○参考人の出席要求に関する件
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○委員長(郡司彰君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
農業者戸別所得補償法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省総合食料局長岡島正明君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(郡司彰君) 農業者戸別所得補償法案を議題といたします。
本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
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○藤原良信
藤原良信でございます。若林大臣、そして発議者の皆様、初めての質問となりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
農業者戸別所得補償法案のこの法案につきまして御質問させていただきますけれども、今までの農政との関連等々がどうしても出てまいりますので、担い手法案との関連も当然出てまいりますので、その比較等々で御質問させていただきたいと思いますのでよろしくお願いをしたいと思いますし、それからまた、今、主濱委員の質問と重複する部分が多々あると思いますけれども、私の角度からということで、委員長の御理解をいただいて質問させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
私は、質問の項目にどうしても関連がありますので、その前段といたしまして、今の農村社会の在り方、それは今までの農政の進め方に関係してまいりますので、この状況下について、その見解をまず大臣にお聞きをしていきたいと思いますが、一言で言いますと、疲弊をし、いわゆる崩壊という言葉が使われますけれども、そういう状況下にあると思います。これを若干、今までの統計等を含めまして、状況下を私なりに申し上げてみますけれども、それに基づいて大臣の見解を聞きたいと思いますが。
御案内のように、高齢化が進みまして、過疎地域では集落の存続の危機がまさしく言われてございます。国交省の調査によりますと、過疎法の適用に基づく過疎地域の集落総数、六万二千二百七十三と言われてございます。今後十年以内に消滅するおそれのある集落、四百二十三、いずれ消滅するおそれのある集落が二千二百二十、合計二千六百四十三と、そういう統計でございます。また、六十五歳以上の高齢者の割合が五〇%を超えるいわゆる限界集落の数は七千八百七十八と、全体の七五%に上ってございます。
こういう現状の中では、さらにでございますけれども、中山間の地域等の過疎地域では、農家の、例えば米でございますが、米の作付面積は平地の農家に比べて小さくならざるを得ない、そういう地理的な現状がございます。
先般の若林大臣所信質疑におきまして、今発議者となっております平野議員がそのとき指摘いたしましたように、生産費が販売価格より高くなる中山間地の農家では、自らの持ち出しで米を作り、水田を維持しているのが現状でございます。また、過疎集落が抱える種々の問題の中では、耕作の放棄地の増大を掲げる市町村が、その理由の最も多い発言でございます、農村集落いわゆる地域集落と言ってもよいと思いますが、農家の崩壊は農家集落の崩壊を意味をいたしますし、そしてそれはまた、地域社会の崩壊を私は意味しているんだと思います。結果といたしまして、行き着くところは日本社会の崩壊につながっていくと、そうも思います。
そして、また、私は常日ごろから思ってございますが、日本の精神文明がすべからく日本の産業振興を、そして今日の発展を築いている基礎となっていると思いますが、この日本の精神文明は地方地方の地方社会、すなわち農村社会にこそその原点が息づいていると思ってございます。その、今農村社会が崩れ掛けようとしているということは、その日本精神文明の根本もまた崩れ掛けようとしているのではないかと思います。
こういう状況の中で、先般、今年、農政改革の最大の目玉といたしまして品目横断的経営安定対策、すなわち担い手法案がスタートいたしました。加入を申請した経営体は七万二千件あるわけでございます。しかしながら、加入状況を見ますと地域間でばらつきがあるなど、地域ごとの実態を踏まえた要件緩和の支援の見直しなどが出始めてございます。そしてまた、最も根本的なことといたしまして、この法案が農家集落の崩壊の歯止めになり得るんだろうかということも問われているように仄聞をいたします。むしろ、零細農家の切捨てになるんではないかと危惧もされているようにも思います。
そこで、初めに大臣にお伺いをしたいと思いますが、まずもって、このような現状の農村集落の減退、そしてまた崩壊をどうとらえておられるでありましょうか、大臣にお尋ねいたします。
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○国務大臣(若林正俊君)
委員が御指摘になりますように、農村地域におきます特に条件の不利な中山間地などの集落が大変厳しい状況にあるということにつきましては、農林水産省としても種々の調査を行っておりまして、深刻な状況であるという認識は共有しているつもりでございます。そういう農村地域におきます人口の減少、高齢化の進行阻止というようなことは、農業、林業だけでこれを食い止め、支えるというわけにはいきませんけれども、しかし、それらの地域における主要な生産活動であります農業、これが地域の産業としてしっかりとした足腰強い状態になっていくということは大事なことだというふうに認識をいたしております。
そういう厳しい集落の果たしている役割というのは、委員も御指摘になりましたが、国土や自然環境の保全、良好な景観の形成、伝統文化の維持保全などの面におきまして大変重要な役割を果たしているわけでございまして、そういう地域、農村地域における地域活性化対策というのは、これは生産対策のみならず、地域対策として総合的にこれを推進しなければならない、このように考えているわけでございまして、担い手の育成などの農業振興のための施策を講ずるだけではなくて、それとともに農山漁村活性化法、これは昨年成立させていただきましたが、これに基づく地域の創意工夫を凝らした各種の取組に支援をしていく、あるいはまた、農地、水などの資源や環境を保全するための地域ぐるみの共同活動、農地・水・環境保全の事業でございますが、これらなどを総合的に講ずることによりまして、農山漁村の活性化のための施策を推進しているところでございます。
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○藤原良信
大臣、ありがとうございます。
ただいまの点につきまして発議者にもお尋ねをいたしますけれども、ただいま申し上げました現状、どういうふうに把握をされて、認識をされて、そして戸別補償法案を作成をされたのか、お尋ねをいたします。
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○舟山康江君
今の点でありますけれども、私たちの認識も大臣が今御発言されたものと同じでありまして、やはり農村集落、今非常に過疎化、高齢化、また農業従事者の減少など、今までに類を見ない構造変化に見舞われている中で非常に厳しい現状にあると認識しております。
言うまでもなく、地域社会というのは様々な人がそこに住み、生活することによって形成されているわけでありまして、やはりその基本というのは、大臣もおっしゃっておりましたけれども、農業生産、農林業、第一次産業に従事することによってそこに住み続けているということが多いというふうに思います。
正にそのような観点で、私たちは、生産だけではなく、農村を守る、集落を守る、地域社会を、そして地域社会が果たしている役割をしっかり守るために、今農業に従事している方々ができるだけ長く農業を続けられるような、そんな環境づくりが必要だという観点で、より広く、一部の担い手だけがその農業を守っているわけではありません、地域を守っているわけではありません。大規模農家、小規模農家、高齢農家、兼業農家、いろんな方がそこに住んで地域を守っている、農業を支えている、そのような観点で、広く、担い手だけではなくて販売に供する農家をすべて政策の対象とすることによって地域を守り、農業を守るといった、その観点でこの農業者戸別所得補償法案、やはり農業を続けていただくためには少なくとも再生産可能な所得をきちんと補償するといった、そのことが必要だという観点でこの法案を提案いたしました。
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○藤原良信
ありがとうございました。
そこで、若林大臣にお尋ねをいたします。
今の御見解に基づきまして、そうでありますならば、担い手法案について、その中身についてお尋ねをいたします。
この法案の趣旨ということに行き着くんだと思いますけれども、この趣旨は何なのかということについてお考えを、それをお示しをしていただきたいと思いますし、ただいまの大臣の発言、説明等からいきますと、この担い手法案、品目横断的経営安定対策という言い方にさせていただきますけれども、これは一定の経営状態を備えた担い手に施策を集中化してございます。重点化し、構造改革を加速するという、いわゆる産業政策でございます。品目横断経営安定対策には、このように経営体に着目する余り、地域社会というそういう視点が欠けているのではないかと思いますけれども、ただいまの大臣の発言等からいきますと、この点ではいかがでございましょうか。
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○国務大臣(若林正俊君)
是非とも御理解いただきたいと思いますけれども、この品目横断的経営安定対策というのは、委員御指摘のように、正に足腰の強い、意欲があり、そしてまた効率的な農業経営を安定して営めるというような経営体を育成していきたいということで、経営に着目して作られている法律でございます。
先ほど来、いろいろと農村集落の話、農村地域の話、地域活性化の問題点ございます。これは大事な要素でありまして、農業経営というのは、その経営体がいかに立派であっても、経営体独自では経営を維持し、そこで生活を安定的に営むということができないわけでありますから、地域というのは非常に大事でございます。そういう意味で、二つの面の対策を同時並行的に進めていく必要があると、こう考えているわけでございまして、委員も御承知のように、過日、農山漁村活性化法という法律を成立をさせていただきました。そこで自治体が連携した計画を策定する、民間事業者等による各種の提案を受け入れていく、そしてそれを支援するための交付金を交付すると、そういったような各種の助成支援策を講じているわけでございまして、十九年度予算におきましても農山漁村活性化プロジェクト支援交付金というものを新たに創設をいたしまして三百四十一億円の予算の手当てをしたところでございまして、農山漁村への定住の促進でありますとか、都市に住居を持ちながらも農村部においても住居を持つ二地域居住の促進でありますとか、あるいは都市と農山漁村との交流を進めていく施策でありますとかもろもろの施策を講じているところでありまして、それを更に加速させて強化をすべく今検討を深めているところでございます。
この品目横断的経営安定対策というのは、そういう意味では経営に正に着目しているわけでございますが、この経営の問題につきましても、委員御承知のように、中山間地の直接補償制度もこれと併せて講ずるようにしておりますし、小規模の農家も含めまして、やはり地域としてまとまって集落営農を組み立てるというようなことを通じて、高齢化が進む農山村地域社会におきましても農地を守りながら将来の担い手をその中から育成していくと、そういうことを心掛けておるところでありまして、集落機能の維持を図る役割をもこれが果たすものであると考えているところでございます。
いずれにいたしましても、この品目横断的経営安定対策というもので農山村地域の活性化というものが図れるということ、それをねらいにしたものではございませんから、両方セットで御検討をいただきたいと、このように思うのでございます。
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○藤原良信君
それでは、大臣、農政について今のどうしても関連が出てまいりますので御見解をお尋ねせざるを得ませんけれども、私は農政は、農業を業として成立させるための政策、これが一点、農村地域を維持するための政策、これが二点、この両面をもってまさしく成り立っていると思うんであります。
担い手法は農業の業の分野しか、役割しか持っていないんじゃないでしょうか。改めて担い手法の性格、法律の性格をお尋ねをいたします。
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○国務大臣(若林正俊君)
正にそのようなことを私申し上げたわけでございまして、主たるねらいは経営体を育成するという、言わば産業政策としての部門に力点を置いた制度になっております。
そこでもう一方、二面性があると申しましたもう一方につきましては、正に農山漁村活性化法という法律を成立をさせていただきまして、これによって地域の、先ほど申し上げました様々な施策を総合的に講じ、農林水産省のみならず関係府省が連携して地域の活性化を図っていくという政策を併せ行っていくと。農林水産省は、そういう意味で、農政はそういう二面を基本的な柱立てとして進めているということを申し上げているわけでございます。
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○藤原良信君
その様々な政策の中での、先ほど大臣からもお話ございましたその一点になるわけでございますけれども、それでは農地の水路の保全、環境保全型農業を支援するために今年から、二〇〇七年度から始めました新規事業、農地・水・環境保全向上対策でございますけれども、これはもとより農業・農村資源を社会共通資本として保全するため農水省が作った大型事業と、そういうふうに承知しておりますし、ただいま大臣のお話しの分野だと思います。
ところが、各地域の農家だけではなく地域住民も参加する住民参加型の保全活動組織を作り、農地の草刈りや農業用水の補修といった保全活動を行うと助成金が支払われるという仕組みであると承知しておりますが、今までは、水田の保全管理はその地域の集落が一体となって維持をしてまいりました。無報酬で、共同作業で維持をしてきた経緯がございます。この制度の導入が、自治体の財政状況が厳しいために十分な実施が行われない状況下にあるのではないかと思っております。そしてまた、今までは無報酬あるいはボランティアで、その地域の一体となった共同作業というような趣旨での地域集落の維持ということにもつながっていたわけでございますが、こういう地方自治体の財政状況が厳しいために負担分、いわゆる都道府県二分の一、国が二分の一、四分の一、四分の一ですか、その負担分が賄えないということで、この事業の進捗が十二分に遂行されてないのではないでしょうか。
その両面について、事業の進捗の状況と、これを導入したことによってのいろんな諸問題についてお示しをしていただきたいと思います。
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○国務大臣(若林正俊君)
委員が御指摘になられました農地・水・環境保全向上対策でございます。
この対策につきましては、平成二十三年度までに農業振興地域の農用地のおおむね半分、二百万ヘクタール程度を対象に実施することを目標として掲げまして施策を推進しているところでございます。
この対策の実施状況についてでございますが、なかなか地方負担があるのでこれが進まないではないかという、そういう御懸念が今お話しいただきましたけれども、もう実際の実施の状況を見ますと、全国で百三十一の地域協議会及び百十六万ヘクタールの農地を対象にして既に一万七千の活動組織が設立されまして、農地、農業用水の資源を適切に保全するための活動に取り組んでおりまして、私は初年度としては順調に取り組まれていると思っておりますし、これが進行中であるというふうに考えておりまして、各地のいろいろな事例を私も聞いておりますけれども、大変非農業者も含めました地域における共同作業などがこのことによって活発になってきていると。
結果的には、農業者に過重に掛かっていた地域の地域整備にかかわります種々の労役、費用負担というものも軽減されてきておりまして、この事業の推進には希望の地域もなお非常に活発に起こってきているという認識でございます。
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○藤原良信君
それでは、改めてお尋ねいたしますけど、発議者でございます。
このたびの法案について、先ほどと重複いたしますけれど、改めてどうしても担い手法案との対比となっていかざるを得ませんので、確認のためにお尋ねをさしていただきます。
条文に沿って私はお尋ねいたしますけれども、先ほど農業集落の崩壊等々について、これらを踏まえた上でのこの法案の趣旨については発議者から御説明ございましたけど、改めまして品目横断経営安定対策との対比でもう一度確認をさしていただきたいと思います。
それから、一括してちょっと時間の関係上申し上げますので、よろしくお願いいたします。
第二条の主要農産物の項目がございますけど、第二条でございますが、この中で特に米を対象にしている理由について、これをお尋ねいたします。
それから、一括で申し訳ありませんけれども、第四条の対象農家、販売農家の中身について、どうぞお願いいたします。
まあここまでにいたします、取りあえず。
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○平野達男君
まず、米を対象作物に含めている理由についてでございます。
米は多くの地域にとっての主幹作物と言っていいかと思います。先ほど来、今日、朝からずうっと御議論がございますけれども、米価の下落が農家経済を直撃していると、のみならず地域経済にも大きな影響を与えているんだろうというふうに私どもも推察をしております。
そして、今回、米を対象としたということについては、先ほど私の方で、米の価格の下落ということが農家の責ではなくて構造的なものではないかということで、需要サイド、供給サイド、あるいは今の価格形成のメカニズムからいろいろ御説明をさしていただきました。
さらに、今回は、せっかくの御質問でございますから先ほど触れなかった点について追加的に補足をさしていただきますけれども、これは私が先般この委員会で大臣の所信に対する質問のときに取り上げたテーマでございます。いわゆる生産費と価格の、米に関しての状況を見ますと、労賃はおろか物財費すら出てない、そういう地域が日本全国、中山間地域を中心に相当程度広がっているんではないかと。それでもなお、なぜ農業をやめないか。それは、高齢者の方々、今頑張っているわけでありますけれども、そういった高齢者の方々に聞きますと、一つは自分が農業をやめたらだれも耕作する人がいないと。その耕作放棄地になるのが忍びないんだということを言われます。それからまた、自分の生きがいとして農業を続けたいんだという方がおられます。
重要な点は、一点目の自分がやめたら耕作する人がいないんだということであります。つまり、こういう米価が下落基調の中にあって、いわゆる政府の言うところの担い手と言われるような方々が本当に規模拡大するんだろうか。米価が下落するという中において規模拡大をするというのは、ある意味においては大変なリスクをしょいます。現に、いろんな農林省が、政府が出している資料を見ますと、かなり規模の大きな農家については更に規模拡大が進んでいる、これは生産コストの方が非常に低いですから。しかし、中規模の農家についての規模拡大というのは余り進んでないという実態もございます。
こういう中では、このまま放置しておきますと、そういう高齢者の方々がどこかの段階で、もうもうからない、続けられないということで農業をやめる可能性があります。そうしますと、今の状況の中では受け手がいない、受け手がいなければ耕作放棄地が加速的に増えていくということでありまして、今でも耕作放棄地が三十九万ヘクタール、恐らく不作付け地を入れますと実際の統計はもっともっと上だというふうに思います。
それはなぜかといいますと、繰り返しになって恐縮ですけれども、出し手はいる、農地を出したいという人はいるんだけれども受け手はいない。そういう中でのこの米価の下落というのは、ある一定の収入の補てんが得られないということでございまして、そういう状況の中では、まず将来の規模拡大志向農家にとっても収入の一定の見込みが立つような補てんをすると同時に、今のままでは加速度的に農家が離脱する可能性がありますから、現に今意欲を持っている農家の方々についても、小規模の農家の方々に対してもきちっとした補てんをするということも大事だというふうに思っています。
さらにもう一つ、繰り返しになりますけれども、またぐうっと戻って、農村というのは元々大規模農家もあれば小規模農家もある、そういった方々が協力し合っているんだという観点からも、この米価については、大きな農家、小さな農家も対象にしてやっていくんだということだと思っております。
それから、二点目は第四条の対象農家につきましてでございますけれども、これは先ほどお答えしたとおりでございますが、基本的には政令にこれは委任されておりますけれども、この政令では、十アール以上、あるいは市町村長が、販売を行っている農家というような規定を置きたいと思っております。
さらに、私どもはそういった個別経営体だけではなくて、集落営農についてもこの対象になり得るというふうに想定しておりまして、ただし、その集落営農につきましては、現行の品目横断対策みたいに生産法人の計画をつくらなければならない、あるいは経理を一元化しろ、そういった規定では考えておりません。また、面積規定も考えておりません。その地域の実情に応じた集落営農をつくっていただければいいのではないかというふうに考えておると、そういう次第であります。
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○藤原良信君
ありがとうございます。
持ち時間がなくなってまいりましたので、通告はしておりましたけれども失礼をさしていただきますけれども、最後になりますけれども、それではその比較の中でちょっと大臣の方にお尋ねいたします。
先ほど来、自給率についてもいろいろと質疑がございました。この自給率の向上については、農業者戸別所得補償法案については十年後五〇%を目途とすると明確にうたっておりますけれども、担い手法案につきましては、計画の中ではそうでありますけれども、担い手法案については自給率の向上という関連性が見えないのでありますけれども、これについてお尋ねをいたしますし、それから、担い手法案の中で過去の生産実績に基づいて固定された交付金が占めているために、個々の営農努力が交付金に反映されないで営農意欲がそがれるのではないかというふうに懸念をされますけれども、いわゆる自給率向上でございますけれども、その点でお尋ねをいたしたいと思います。
それから、作付け義務が……(発言する者あり)あっ、そうですか。じゃ、時間ですからやめます。
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○委員長(郡司彰君)
時間が来ておりますけれども、大臣、関連する答弁、簡潔にお願いします。
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○国務大臣(若林正俊君)
大変最後にまとまって一杯御質問がありました。
自給率と言わば品目横断経営安定対策、さらにその法律であります担い手の交付金法案でございますが、これは直接、そのことによって自給率を高めるということを直接の目的としているわけでございません。ただ、米の生産は抑制をしなきゃならないという状況下におきまして、米以外の土地利用型の農業についてその生産振興を図っていくということをねらいとしているところでございます。
また、過去実績に基づく支払であると生産意欲を高めないんではないかと、こういうことでございます。そうだと理解してよろしゅうございますか。
これは、やはりWTOの国際的規制との関係を念頭に置かなければならないと思うわけでございまして、WTO農業協定においては削減対象とされない緑の政策として政策を構築しないと、その政策自身を安定的、継続的に運営していくことが難しくなるわけでございます。その意味で、品目横断的経営安定対策につきましても過去の生産実績に基づく支払を基本とした支援体制を組み立てているわけでございます。
このような支援体制とすることによって、豊凶変動にかかわらず毎年安定した支払が受けられるということから、担い手がいろいろな、今まで大豆、麦をやってきました、今度は野菜を導入するとかえさを入れるとか、いろいろな多角的な農業経営の展開も可能になるわけでございまして、そういうことにも寄与するものと考えているわけでございます。
そして、過去の生産実績に基づく支払のみを支援対象とした場合は、捨て作りをする場合でも支払を受けられるなどの問題が生じてくることは危惧されるわけでございます。我が国においては、規模拡大による生産性の向上を図る必要があるということ、また、麦などがそうですが、品質の面でも消費者、実需者の需要に応じた生産を確保する必要があるというようなことから、WTO農業協定上は削減対象となります黄色の政策というふうになるんですけれども、毎年の生産量、品質に基づく支払も一部導入することとしているところでございます。
なお、委員の御質問の中で農山漁村活性化法についてお答えを申し上げましたが、昨年と申し上げましたが、本年五月に公布され八月に施行されるということでございますので、訂正をさせていただきたいと思います。
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○藤原良信君
ありがとうございました。以上でございます。
───── 略 ─────
○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後四時三分散会
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