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本日の会議に付した案件
○農業者戸別所得補償法案(平野達男君外四名発
議)
○政府参考人の出席要求に関する件
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○委員長(郡司彰君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日、佐藤昭郎君が委員を辞任され、その補欠として岩永浩美君が選任されました。
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○委員長(郡司彰君) 農業者戸別所得補償法案を議題といたします。
本日は、参考人として北海道農民連盟委員長西原淳一君、東京大学大学院農学生命科学研究科長・農学部長・農業資源経済学専攻教授生源寺眞一君及び財団法人日本農業研究所理事・研究員岸康彦君に御出席いただいております。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。
ただいま議題となっております法案につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見を賜りたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
本日の議事の進め方について御説明いたします。
まず、西原参考人、生源寺参考人、岸参考人の順序でお一人十五分程度で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、御発言の際は、その都度、委員長の許可を得ることとなっております。
また、参考人の方々の御発言は着席のままで結構でございますが、質疑者は、慣例により、起立の上発言することとしておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、西原参考人からお願いいたします。西原参考人。
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○藤原良信 藤原良信でございます。質問をさせていただきたいと存じます。
このたびの農業者戸別補償法案につきましては、委員会審議を通じまして十二分に議論をし尽くされてきているように思います。重複することが多々出てまいりますけれども、私は大まかな項目で二点に絞りまして政府並びに発議者の御見解をお聞きをしていきたいと思っております。
一点は、これは私の政治信条でございますけれども、食料は安全保障であると、安全保障の重要な一角をこの食料が占めていると思っておりまして、国内の自給率をどう高めていくかということが大きなテーマであるということが一点。
それから、農政は産業政策と地域政策の二本柱を基本としているんだということは大臣もこの間述べておりますけれども、私もそのとおりだと思いますけれども、その中で地域政策という分野について重点的にお尋ねをさせていただきたいと思います。
それの関連でございますけれども、このごろの出来事でございますけれども、各国がいろんな諸状況の中で輸出規制等をし始めてございます。これは高騰する国際食料価格を受けてのことだと思いますけれども、インド、ロシアなど六か国、米や小麦、乳製品の輸出規制、禁輸あるいは輸出税といった規制を導入しようとしておるんであります。この輸出規制につきましては、昭和四十八年の米国における大豆の輸出規制措置による我が国の大混乱を思い起こさせます。この事実関係について農水省はどのように把握をされているかということが一点。
それから、これとともに、WTO農業交渉における輸出禁止・制限等に関する議論についても、これについてもお尋ねをしたいと思いますが、WTO農業交渉で日本提案は二点ございました、主なもので。輸出補助金等の輸出奨励措置に対する規律の強化、二点目といたしまして輸出禁止それから制限措置の輸出税化等の規律の確立が必要であるというふうに日本提案では述べられております。これは理由があってのことでありますから、このことについてはここで申し上げませんが、したがいまして、現在のWTO交渉におきまして、輸出禁止・制限や輸出税化についてどのような議論が行われているんでありましょうか、政府参考人に簡潔にお願いいたします。あわせて大臣には、この大臣の所見もお尋ねをいたしますので、食料の安全保障をいかに確保すべきかという点で簡潔にお願いいたします。よろしくお願いいたします。
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○政府参考人(佐藤正典君) お答え申し上げます。
まず、農産物の輸出国における輸出規制につきましては、委員御指摘のとおり、不作による国内需給の逼迫等を原因といたしまして、例えばベトナムにおきましては米についての政府間契約を除く新規輸出契約の禁止とか、インドにおきましては小麦等についての輸出許可の停止、アルゼンチンにおきましては穀物や畜産物の輸出許可の停止といった措置が講じられております。このほか、ロシア、ウクライナ、セルビアといった国でも輸出規制措置が講じられているものと承知をしているところでございます。
それからもう一点でございますが、WTO農業交渉におきます輸出規制に関する議論でございます。
我が国は平成十二年提出いたしました日本提案以来、輸出入国間の権利義務のバランスの回復と食料輸入国の食料安全保障の観点から、輸出禁止あるいは制限措置に関する規制強化を主張したところでございます。
現在の交渉のたたき台となっております農業交渉議長のモダリティー案では、これまでの議論を踏まえまして、既存の輸出禁止・制限措置につきまして、基本的に交渉妥結後一年以内に撤廃するという選択肢を含めまして、農産品の輸出禁止・制限を強化する内容が盛り込まれているところでございます。
交渉に当たりましては、引き続き、輸出、輸入国間のバランスの取れた貿易秩序の構築を目指しまして努力する考えでございます。
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○国務大臣(若林正俊君) 輸出規制に関する各国の措置、WTO農業交渉における議論を踏まえて、どのように食料の安定供給を確保していくかということでよろしゅうございますね。
もう今更申し上げるまでもありません。国民の生存にとって不可欠であります食料の安定的な供給を確保するということは国の基本的な責任であると、このように認識をいたしておりまして、そのためには、大きく言いまして三つの方向性を明らかにしているところであります。
一つは、農地や担い手を確保するなどによりまして、国内の食料供給力を確保、向上をする、同時に主要穀物についての備蓄を図っていくと。二つ目は、食料の輸出国との関係を安定的にいたしまして、貿易関係を円滑にしていく、そういう体制をつくり上げていくということであります。三つ目は、国内外の食料需給に対する情報の収集、分析をすると、こういうことで対応をしているところでございます。
このような基本的な考え方を踏まえまして、WTO農業交渉について、我が国は多様な農業の共存を基本理念としまして、輸出国と輸入国とのバランスの取れた貿易ルールを確立しなきゃいけないということを繰り返し主張をいたしておりまして、交渉グループの中ではG10、スイスなど食料の輸入をいたしておりますその輸入国のグループの代表としても、このような輸出国、輸入国のバランスの取れた貿易ルールの確立という視点から、いろんな意見を出しているわけであります。
今後とも、国内生産の増大を図っていくことを基本としながら、安定的な輸入の確保や適切な備蓄の運営に努めまして、また国際交渉にも適切に対応することによりまして、我が国の食料の安定供給の確保を図ってまいりたい、このように考えております
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○藤原良信 発議者にお尋ねをいたしますけれども、ただいまの流れの中で、農業者戸別所得法案の目的におきまして、「将来において世界的に食料の供給が不足する事態が予想され、」と明記をされておりまして、食料安全保障を念頭に置いた法案となっていると認識をいたしております。
発議者といたしまして、各国の輸出規制の動きに対してどのような認識をお持ちであるのかをまずお尋ねをいたしたいと思いますし、あわせて、時間の関係もありますから、この法案の支援内容と食料自給率向上への寄与についてもお尋ねをしたいと思います。併せてよろしくお願いを申し上げたいと思います
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○平野達男君 まず、世界的な食料の不足が懸念されるんではないか、そういう中で、各国、食料輸出国とされる国々が輸出の規制を、措置をとり始めているということだというふうに思っています。
この食料不足については需要と供給の両方から見る必要があると思っています。
需要につきましては、もう御承知のように日本は人口減少社会に入っていますけれども、世界的にはまだまだ人口が増えていく、当然その観点から食料の需要は伸びていくということがございます。
そしてもう一つは、御承知のように経済の発展に伴って食生活が変わっていく。例えば肉一つ取ってみても、鶏から豚、豚から牛というふうに消費が増えてまいりますと、それに伴っての穀物需要は飛躍的に増えてまいります。そういう経済の発展段階に従って穀物の需要が増えていくということがあります。
それから、最近、特に注目を浴びているのはアメリカでの動きでありまして、御承知のようにこの委員会でも議論が出ましたけれども、今までにない需要が出てきた。それは主要作物、いわゆる作物を燃料用作物に回すということでありまして、現にアメリカではトウモロコシをエタノール生産に回しながら、その結果としてトウモロコシ価格の高騰、関連する大豆の価格の高騰などが起こっているということです。
一方で、供給面はどうかということですけれども、これも今様々な問題が指摘されているわけです。例えば水問題。水というのは農業の生産の要素の重要な要素でありますけれども、これはもう御承知のように、例えばアメリカの中西部、特にミシシッピ川から西側の地域というのはオガララ地下水盆という、オガララ・アクアファーという、地下水に依存した農業生産をやっていますが、これはもう化石水ですから、これが今、地下水位がどんどん低下しているということはもうここ二十年ぐらい言われてきたとおりであります。
あとは、アラル海が水のくみ上げ過ぎで消えつつあるとか、そういった水資源の争奪という問題が起きていますし、それから、農地のいろんな、オーバーカルティべーションと言うんですけれども、要するに農地が耐え得る以上の作付けをするために、その結果として塩基集積の問題でありますとか、これは排水路の、排水の不備の問題とかいろいろありまして、そういったいろんな不確定な要素、そういった要素が出てきていまして、この食料不足の危機というんでしょうか、そのファクターというのは非常に増してきているんではないかというふうに考えております。
以下、この法律と食料自給率の向上については舟山委員から答えていただきたいと思います。
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○舟山康江君 まず支援内容ですけれども、基本理念としては、やはり国民への食料供給に寄与している現在の販売農家ができるだけ農業経営を継続できるようにするためにはどうしたらいいのか。そのような観点で、やはり再生産可能な所得をきちんと補償してあげましょうというのが基本であります。
そのために、生産数量の目標に従って主要農産物を生産する販売農業者に対しまして、ここで言う主要農産物というのは、法律の中での例示は米、麦、大豆でありますけれども、その他政令に定める。これも法律の中で申しておりますけれども、生産費が販売価格を上回るようなものについて弾力的に政令で対応するために、例示として、法律の中では例示としてはその三つですけれども、政令の方でそれを定めていくというふうになっておりますけれども、そういった販売農業者に対しまして、標準的な生産費と標準的な販売価格の差額を基本として、その時々の需給の状況に応じて定めた金額を直接農業者に補てんするといった、こういうようなやり方によりまして、今の販売に供している農業者ができるだけ生産を続けていっていただく、それによって自給率の向上に貢献してもらうといったような基本的な考え方であります。
今、平野発議者からもお話し申し上げましたけれども、自給率向上のためには、当然供給面だけではなくて消費面というのも非常に大きな影響を与えるわけでありますけれども、この法案ではまずは供給体制の強化ということを考えております。
まず、自給率の今現在低いような品目に関しましては、そういったものにできるだけ生産をシフトしていただけるような、そういった加算措置を講じながら生産を刺激していく、供給体制の底上げを図るといったようなことを考えておりまして、具体的には麦とか大豆、それに関しては非常に今自給率が低い状況にありますので、こういった自給率の低い品目に対して生産を刺激するような加算措置を考えております。それによって底上げを図っていく、これで自給率を上げていこうというようなことであります。
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○藤原良信
そこでですけれども、食料自給率の向上対策につきまして政府の方にもお尋ねいたしますけれども、政府参考人とそれから大臣でございます。
一日のこの委員会で大臣からは、担い手経営安定新法は米以外の土地利用型農業についての生産振興を図ることをねらいとしたものであると、自給率の向上を直接の目的とした法案ではないという説明をいただきました。食料・農業・農村基本法第十五条二項におきまして、食料・農業・農村基本計画に食料自給率の目標を定めることが規定されておりますのは御案内のとおりでございます。現在、食料自給率の目標を具体的に進めるためのどんな手法を用いて取り組まれようとしておるのか、これは政府参考人の方へお尋ねをいたしたいと思います。
そして、併せまして大臣の方にお尋ねいたしますけれども、担い手法、すなわち品目横断的経営安定対策の交付金とこの食料自給率の向上の関係でございますけれども、食料自給率を向上させるために私は穀物の生産量を増やすことが必要であり、効果的であると思います。
なぜならば、米の自給率はもう既に九五%、主食用で一〇〇%でございまして、国内で増産しても自給率のこれ以上の向上は余り貢献がありません。したがって、自給率の低い麦、大豆、菜種あるいは飼料作物などを作付けることが効果的であり、政策誘導をする必要があると思うのであります。
平成十八年までは麦作経営安定資金や大豆の交付金などで個別の作物ごとの生産奨励が行われてきたのであります。しかしながら、品目横断的経営安定対策の導入によりまして、農家への支援は過去の実績に基づく固定払いが中心となりました。必ずしも過去実績の算定根拠となった作物を作付ける必要がありません。麦、大豆を生産すればいわゆる黄色ゲタが支払われますが、これを不要と考えれば作付け作物に制限はないということになります。政策誘導の働く余地が非常に少なくなるんではないかと思うのであります。
麦や大豆の生産営農を確実に誘導しなければ自給率の向上は私は難しいと思うのでありますが、この点についての御所見を大臣にお尋ねいたします。併せてお願いいたします。
時間があとないので、私の持分がなくなりましたのでこれで、大臣お聞きしてからもう一点ぐらいで終わりますから、よろしくお願いいたします。
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○国務大臣(若林正俊君) 基本的な重要な事項を三点も御質問になりまして、これを簡潔にと、こう申されましても甚だ当惑をいたしておりますが、しかしこれ大事なことですから、私の方としてはきちっとした答弁をさせていただきたいと思います。具体的に食料自給率をどう向上させていくかというのがポイントでございます。
委員御承知のように、食料・農業・農村基本計画におきましては、消費面、生産面での課題を示しながらも、食料自給率の向上については十年後の平成二十七年には四五%を目標として設定をしているわけでございます。このために、現行基本計画に基づきまして、何としても自給率のというふうになりますと、消費面が大事であります。
消費面では、食事バランスガイドの普及活用などによって分かりやすく実践的な食育を進めるということでございます。国内生産の可能なものにできるだけ国内の消費需要が向くような形で、日本型の食生活を中心に推進していく必要があると考えているわけであります。生産面では、食品産業と農業の連携を強化するなど、需要に応じた生産を推進をしてきているところでございます。
しかし、委員も御承知のとおり、十八年度のカロリーベースの食料自給率は三九%に低下をするというような状況になっておりますので、私どもも危機感を持ってこの自給率問題に取り組む必要があると考えているわけでございまして、平成二十年度予算も視野に入れましてこれまでの取組を点検、検証しながら施策の推進に最大限の努力を図っていくところでありますが、特に自給率に影響の大きい米、米は委員おっしゃられるように過剰のベースにありますから、これはむしろ消費の拡大。それから、飼料の作物、油類、油脂類です、それから野菜といったような重点品目については集中的に消費、生産の両面で取組を強化してまいっているわけでありまして、具体的には、自給率に関する戦略的広報の実施とか、米の消費の拡大、飼料自給率の向上、油脂類、油類でありますが、その過剰摂取の抑制、また野菜の生産の拡大、食育の推進というもの、六つの取組を柱立ていたしまして、関係者と連携を図りながらこれを進めているところであります。
また、穀物として麦、大豆などへの生産の誘導が当然考えられるわけでございまして、品目横断経営安定対策はあたかも自給率と無関係であるかのような御認識があるとすれば、それは違うのでございまして、麦とか大豆への生産は、従来行われました品目別の生産対策をこの品目横断対策の中に統合をいたしまして、米、麦、大豆などの土地利用型農業を対象としたこの品目横断的経営安定対策を推進するということにいたしているわけでございまして、この中で、麦、大豆を対象とすると同時に、他の作物も含めまして、産地づくり交付金という形で幅広くいろんな作物を対象にして国内の生産の増大を図るということを可能にしているものでございます。
以上、申し上げました。
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○藤原良信 ただいま御答弁をいただきましたけれども、大臣の御答弁に対しまた御質問をしたかったわけでございますけれども、改めまして次の機会にさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
ありがとうございました。以上です。
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○委員長(郡司彰君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後五時十五分散会
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